今回、非常にローカルでマイナーな話になります。
日本で2番目に人口が少ない県の、その3分の1以下の人口しか抱えてない地域の話です。
地域名等、スルーしていただいてけっこうです。
この記事に関し、PVはまったく期待しておりませんので安心してお読みください。
萩石見空港へはこちらのブログで
SFC修行をしつつ、旅行も楽しむというスタイルが定番な方です。
帰省がてらに萩・石見空港も活用するのに参考になると思います。
ちなみに、上の記事で紹介されているお土産のうち、
これが大好きです。
ふぐミリン干し
アメ色の身を軽くあぶった時の香りと一口かじった時の歯ごたえ、甘さがたまりません。
さて、甘やかすのはここまでだ!
現実を見る時間です。
持ち上げるのは上の方にお任せして、私はディスる叱咤激励する担当で。
2017第1四半期の速報値
萩石見空港についていろいろ探していたら、第1四半期の速報値が出ていました。
益田市商工会議所のHP記載です。
地元だけあって危機感も強いとは思うのですが、
もう無理!
というところまで来ています。
2016年の目標値 13万2000人に対し、
実績119400人 -2.5%
2017年の目標は14万2000人だそうです。
前年度が前年度割れしているのに、目標を上乗せするって?
ふたを開けてみると6月は
目標に-23%の1万人割れ
搭乗率50%前半
第1四半期の実績は目標に対して14%のマイナス。
第2四半期のノルマがさらにキツくなりました(爆)
これで路線を維持できると思うほうが不思議です。
前半期が重要な背景
来年度の計画を立てるのに、ギリギリ待ってもらえるのが前半期の利用状況ですね。
8月下旬からは3月24日までの搭乗券販売が始まります。
ANAは来年3月25日分からの販売予測を立てなければなりません。
前年度前半の販売状況で路線を維持するかどうかに大きく影響します。
前述のとおり、第1四半期は目標割れ。
第2四半期に大幅な上乗せが必要になりました。
これが7~9月に大型助成「羽田便2人以上で乗れば1人1万円」が導入された理由だったようです。
島根県議会で補正予算が組まれたらしいです。
今でも激混みの羽田空港乗り入れ。
羽田枠を増やしたい航空会社、確保したい国内外の空港が虎視眈々と狙っています。
ここで萩石見空港が一度撤退すれば再参入はまず不可能。
座して見ているだけか、萩石見空港!
さよなら羽田1日2往復
これで来年度からは、1日1往復がほぼ確定です。
「明日、始発に乗るから」「それ最終便だろ」
野球は9回からかもしれませんが、
9回裏2アウト2ストライク、ランナー無しで9点差をひっくり返すようなものです。
吉田君もナットクです。
ではなぜ萩・石見空港は利用者が伸びないのでしょう?
「萩・石見空港を利用する魅力が無い」からですね。
交通手段としての魅力、観光目的地としての魅力です。
それらを考えてみます。
後半の助成も全部注ぎこめ
利用価格が高いです。
萩や石見地域を「目的地」にする人が少ないということですから、ここに来る「手段」としての価値が低いのです。
「売れない」路線なのだから価格競争に出るしかありません。
値引きの原資は助成金しかあり得ず、それを集中投下するしかありません。
重要なことは何なのでしょう?
素人の目には「1日2便の維持」と「前半期の搭乗率」と映るのですけど。
「前半期の搭乗が悪ければ、来年度はない」のであれば、後半期の助成なんて気にしている場合じゃないんでしょうか?
「在住者・出身者」に限定せず、後半期の助成も伊丹便の助成金も全部羽田便に注ぎ込んで
「9月末まで誰でも1万円で往復できます!」
くらいやってよかったんじゃないでしょうかね?
年間に2週間しか運行しない伊丹便に助成して、本丸(羽田便)を失ったら元も子もないでしょ?
だいたい、埼玉にいる地元出身者も知らない助成金て意味ないですよ。
助成の方法も、「搭乗者に現金を手渡し」くらい簡単にしたほうがいいと思うんですよね。
中途半端な助成だということに気付いてほしいです。
そして観光目的地としての魅力がないから観光客が来ない。
観光に来てもらえる要件には何があるでしょう?
交通の便が悪い?
おとっつぁん、それは言わない約束でしょ…。
クレカが使えない
さて、帰省客あるいは旅行客として訪れた場合
益田駅前、浜田駅前、あるいは市内でクレカが使える店がほとんどないんですよね。
十何万円も現金を持ち歩かないといけませんか?
外から来る人が持っているキャッシュカードでは手数料がかかるんですよ。
現金が必要になる都度、ATMを探しながら手数料を支払って引き出しますか?
買い物や飲食をしないのではなく、できる環境にないことを理解していただきたい。
英語の情報発信がない
日本全体で少子化が進んでいるのに、海外からの観光客を狙わずにどうしますか?
東京のロボットショー然り、和歌山県・熊野の宿坊然り。
外国人から火がついて認知が向上した例も多いんです。
世界最大の旅行情報サイト、旅行のアドバイザーなところへ情報発信しないし、できる人を無料で招待するわけでもない。
国内で島根に興味を持つ割合なんて低いわけですし、在住者や帰省者だけをアテにして「利用者が伸びない」って言ってても仕方ないんじゃないでしょうかね。
そりゃ立札や行先は英語表記ありますよ。でも「それ何?」って思いません?
上の写真は浜田駅の市民サロンで見つけた英語の案内です。
旅行会社による作成ですね。
こういうのは市役所が作るべきだと思うのです。
でも、「人が来ない」のに「来た人しか見れないリーフ」を作ってどうするんでしょうね。
作成できる人材はいないのか?
教員、職員を投入すればよいと思いますが、
県立高校や県立大学の教員は英語できないんでしょうか?
観光資源が、 ない(泣)
石見地方にも、少ないですが観光資源はあります。
非常に少ないですけどね。
しまね海洋館アクアス
シロイルカでけぇよ・・
しまね海洋館「アクアス」
波子という地区にあります。
なぜ外観をサメに似せてあるのか不明です。
一応、山陰の海をメインにした展示を行っています。
入場券は自販機購入ですが、窓口に言えばクレカでも購入できます。
入場したすぐにある水槽「石見万葉の磯」には山陰沖で獲れる魚が展示してあります。
美味しそうなのがいっぱいいますが、いけすではありませんので注文しても刺身にはしてもらえません。
トビウオ(山陰ではアゴといいます)
水中で羽根(ヒレ)を広げてますね。
今年産まれたイカの子供だそうです。
クラゲ~。 説明は要りませんね。
ダイオウグソクムシ
動きません。
ペンギン舎もあります。
動かないのは抱卵しているらしいです。
石見神楽
子供のころ、お祭りで神楽を観るのが楽しみでした。
たいてい最初の演目は「恵比寿」からです。
恵比寿は福(アメ)を撒いてくれますからね。
アメを舐めながら次の演目に見入るわけです。
漫才などでいう"ツカミ"かもしれません。
鐘馗(しょうき)、塵輪(じんりん)、大蛇(おろち)
石見神楽の定番です。
恵比寿は兵庫県西宮市。
オロチは出雲。
他地域の神話であることからもわかるように、石見神楽は奉納のためだけでなく民間伝承や伝わってきた話などで創作されたものもあります。
疫病や強敵や邪を退治するヒーロー(神様)たち。
田舎ですから灯りは少なく、神社ということもあって建物の周囲は真っ暗。
神社で、暗い中に舞い踊る煌(きら)びやかな衣装、神楽面のためにくぐもった口上。
とても幻想的です。
"幽玄"という言葉を体感できると思います。
だから、
神様(神楽)を座敷の宴会に呼ぶのやめてください。←これはホントにやめてほしい。
自分たちでイメージを下げてどうするんだ?
コンビニがない駅前
JR山陰本線 折居(おりい)駅
駅前にはビルも駐車場もコンビニもありません。
では駅前にあるのは?
海水浴場です。
まったく!
名所案内が2つしかなく、その一つが「駅前」ですよ?
駅前で海水浴しかできないなんて・・・。
往復のキップだけ持った、水着の男性が車内でつり革を握っていたら警察官に職務質問されそうですが、
ここなら「海水浴です」で通るかも?
まったく!
何もない日本海の大海原に砂浜しかありません。
海で小学生だけを遊ばせるなんて都会では考えられない危なさです。
いたいけだった自分もこういう環境で育ったなんて!
アクティビティ
(かめや釣り具・浜田店の店内掲示)
年がら年中、来れば何かしら釣れるとか! 他にやることないんですかね。
えぇ、私もキャリーケースに釣り竿他道具一式入れてますけどね。
食べられる店が多くない
飲食店はありますが1次産業が多い地域ですので、
牛・豚・鶏・野菜などの農畜産物や魚介類が多くなります。
都会のようにオシャレな店などはありませんから素材を生かした料理になります。
そういった店で食べようものなら、どうしても量を詰め込むことになってしまいます。
クレジットカードが使えないなんて「食事制限」を言われているのも同然ですよ。
会津屋八右衛門
国道9号線バイパス沿いの「道の駅:夕日パーク浜田」の2階にあります。
VISAとMasterだけですが、クレカ使えます。
ここ、「夕日パーク浜田」は本当に危険な場所で、国土交通省からも注意喚起されています。
こんなふうに危険。
トンビの餌などを手に持って高く掲げたりしてはいけません。
生のイワシやアジ、サバなど、他にはネズミなどが好物です。
海は凪いでますね。
無料WiFiも使えるようです。
地元の魚を使ったメニューがいくつかありますが、
今回は、アナゴの天丼をいただきました。
身は柔らかいし、あっさりしていて美味しいです。
ホテル松尾
浜田駅前にあります。
クレジットカードは使えますが、¥5000以上だそうです。
ホテルだからクレカ使える、と安心していたので困りました。
海賊丼
アナゴ1本丸ごと、サザエの刺身、エビ、イカ、ホタテ、イクラ。
そして注目は、真ん中に乗っかった、
ウチワえび半身!
これでもエビなんです。
「石見の神楽めし」として紹介されているうちの1品なんですが、
地元在住者に聞いたら、「石見の神楽めし」を知らなかった・・・。
海鮮うずめ飯
上物の海鮮を食べた後、熱いカツオ出汁をかけてお茶漬け風にしていただきます。
ちゃんぽん楽一
浜田駅から浜田高校方面に進んだ交差点にあります。
¥3000からしかクレジットカードが使えないので、1人で来ると主に現金支払いになります。
野菜と海鮮たっぷりのちゃんぽん。
一杯の量が多いんです。
量を知らずに、下の餃子と鶏唐も注文したため食べきれませんでした。
回転寿司 すし蔵
浜田市唯一の回転寿司店
回転寿司と言いながら、注文すれば目の前で握ってもらえます。
マグロなどは別としても、主に浜田港で揚がった魚を出しています。
そうそう、エンガワ。出てくるのはカレイですが注文すればヒラメのエンガワもあります。在庫次第ですし価格は上がりますけど。
残念なのはカード全く使えません。現金のみです。
おわり
まぁ、食事や観光でもこんなものしかありませんから、 わざわざ東京から飛行機で来るほどの理由にはならない?
(廃棄予定を急遽アップしたので、いろいろ支離滅裂に...)