尾張名古屋は城でもちますが、日本の空は修行僧でもっているんじゃないかという話。
先日立ち寄った空港で、ある数字を教えてもらいました。
日頃、ろくでもない話しか書いていませんので、ネタに使えるこういう具体的な数字を頂くと「ヒィャッハー!」状態で小躍りします。
結局、文章力が無いのでろくでもない話にしかならないんですけども…。
その数字をもとに便宜的に算出した修行僧(と思われる)の比率
その路線の実に
4%超(計算の方法でもっと増える場合あり)
片方の陣営の数字で反対側陣営の数字が不明ですから単純に比較は出来ませんけど。
それでもすごくないですか?
早い安い美味いを探す修行僧とはいえ、4%ですよ?
これが、鉄板修行ルートの起点になる羽田や伊丹、折り返しやシンガポールタッチの起点である那覇だったらどうなんでしょう?
さすがに1%もいないとは思いますが、どのくらい居るのか興味はありますね。
2015年の羽田空港国内線利用者数は延べ6256万人です。
(1%も居たらびっくりですが延べ人数なので計算上、もっといる可能性も否定できないのです)
しかし、この数字を見てしまうと(数字が一人歩きしてはいけませんが)ANAやJALが上級会員を囲い込みたくなる(相手陣営から奪いとりたくなる)のも頷けます。
毎年毎年、これだけの修行僧が(用も無くw)利用してくれるんですよ?
なぜ「毎年」かと言えば、新規に解脱を目指す人に加え、
既に解脱した人も、プラチナ、サファイア、ダイヤを防衛しますよね。
少しの差とはいえ、SFCよりもプラチナのほうが待遇は良いのですから。
ダイヤに至っては何をか言わんや、です。
その年の搭乗実績が0に近いならともかく、プラチナやダイヤモンドにもう少しだけ足りない、という人なら修行したくなりますよね?
ロイヤルティーも絡んできます。Lのほうのロイヤルティーです。お茶ではなく、どちらの陣営を主に利用するか、の話です。
紫ダイヤは別格ですが、普通の紫組もたいていはどちらか片方の陣営をメインに利用しているのではないでしょうか。
修行僧の経済効果と思われるもの
修行開始前
・クレジットカード入会 手数料収入
修行中
・旅割や先得の購入 販売予測での機材調達
(空席回避)
路線価格の維持
・当日アップグレ 単価の底上げ
・混雑時間帯以外の空席回避
・現地経済 宿泊費、土産物、飲食、交通費
解脱後
・ステイタスを持つ航空会社の積極的利用(金銭)
・特典航空券による空席回避(マイルという債務の償還)
・ステイタス持ちをターゲットにしたツアー販売
このあたりが考えられます?
修行僧侮り難し!
その性質上、航空会社は修行僧を頼りにしていると同時にめちゃめちゃ怖がっているはずです。
銀行や系列というヒモで縛ることができない、完全フリーの固定客。
企業の業績や景気に左右されない、購買力と行動力。
SNSなどを通して瞬時に情報を共有する、伝播力。
気分や状況次第で敵対陣営に簡単に鞍替えする、翻意性。
いま現在、多くの修行僧を抱えているANAは勝ち組でしょう。日本の両陣営とも、売上予測に修行僧を入れてないはずがありません。
陸マイラーがまずSFCに行く今の流れに貢献しているテラヤマアニさんは、ANAから表彰状をもらってもいいかも(笑)
万が一、ヘマもしくはSFC(JGC)制度の撤廃で、次期から修行僧が居なくなった場合、売上の何%かは確実になくなります。
期首に「社長。ちょっと会員部門がドジ踏みまして、今期の売上○%減です^^」とかホザいたら、その担当役員と部門長、即更迭されるんじゃないですかね?
修行僧の売上なんて航空関連にしか関係ない話じゃないか?
いえいえ、経済には波及効果というものがあるんです。
修行僧が航空券や空港で買い物をする →空港関係で働いている人はそれで給料を得る →その給料で買い物に行く
時間差はありますが、お金は流れます。
経済は貯金をするよりお金が循環するほうが良いのです。お金が循環しないことを政府は嫌います。
今の(愉快な)財務大臣が大企業の「法人税を下げさせて内部留保(会社の貯金)を増やす」ことに厳しく文句を言ってるのはお金の流れを留めないためです。
この大臣のキャラクター、大好きですよ(笑) 正論も揶揄も的を射てますしね。
そういった経済効果で見た場合、路線限定でFOPを追加するJALのやり方は地方空港に誘導する方法としてはある意味正しいと思えますが、
タッチで終わらせない工夫が足りず、年間で計画を立てにくいデメリットの方が大きい気がします。
個人は、趣味には資金を投下しやすい傾向がありますので、地方経済に修行僧を活用するのも良いかもしれません。