黒川温泉に行く途中、生野銀山に立ち寄ってみました。
生野銀山自体は前から知っていましたが行ったことはなく、
「日本遺産」認定の幟の列に促されるように向かってみました。
「銀が採れるところからは金も採れる」
金の混じった鉱石でも転がってないかな、という目先の欲に目がくらんだだけです。
開坑1200年だそうで、生野銀山は豊臣秀吉の財源というイメージしかもっていませんでしたが1200年も前からあったんですねぇ。
青く染み出す
生野銀山まであと2km。
近くにある、精練所跡地関係と思われる山からは青いモノが染み出し、側溝に沈殿していました。
青! 銅ですよね。
自然のものにしては純度が高そうなので、精錬して銀を取り出した残滓の捨て場だったんでしょうか。
今の技術ならそういう残滓からでもいろいろ取り出せそうです。
橋を渡って、史跡に到着。
門柱には菊の御紋が入っています。
幕府から明治政府へ、その時代時代の最大権力者が占有するだけの価値があったんですね。
生野鉱物館
入り口に鉱物標本が多く飾ってありましたが、奥へは入れませんでした。
瑪瑙(メノウ)の原石 ブラジル産
ずっしりとした重量感。色といいツヤといい、もう少し小さければ立派な漬物石として使えそうです。
佐渡産の金銀鉱石
金含有量がトンあたり5グラムとしても、
売れば、¥400くらいにはなる?
割に合いません・・・。
その他、この生野鉱山で採れる鉱石など。
やはり銅絡みの鉱石も産出するんですね。あの青い染みも納得です。
タングステンも採れるとは驚き。
商業採掘ベースには乗らないでしょうけど、実験や教育などには使えますね。
おみやげ館
隣のお土産館にはこんな表示がありました。
金銀錫(すず)のすくいどり!
ザックザックと!
¥500で!
網か!? 手づかみか!?
「椀掛け」かい!
椀掛けなら何度、近所の川で試したことか!
隣の「天然石」のほうは砂に埋められた石を織り出すものでした。
詳しく見てなかったので「玉石混交」なのかは判りませんでした。
水中にばらまく「銀のつぶ」を見せてもらいました。
「金」も落としていました(銀より小さく、数も少ない)。
お土産コーナーの片隅には生野産の銀鉱石と、純銀の塊。
ケース無しで置いてあります。
お土産コーナーですが、値札がないので売り物ではなさそう。
30kgの純銀インゴット!
現在の相場で約180万円相当のようです。
銀と言えば、銀のスプーンと銀のワイングラスが欲しいんですよ。
一生食うに困らなかったり、ワインに毒を盛られても判るように。
他にこういうものも販売されていました。
¥70万の水晶球
占い師を始めるにはこれぐらいの初期投資が必要なんですね。
もちょっと小さく、約4cmで¥45000.
鉱山資料館
資料館はいきなり三菱の説明から始まります。
この鉱山の近年の持ち主がわかりましたね(笑)
さすが今まで「国家とともに」でやってきた三菱らしいです。

(三菱マテリアルHPより)
貴金属の精錬では世界有数ですからねぇ。
日本にある鉱山や、鉱脈の種類、出来方などが解説してあります。
いろいろ展示してあって面白かったのですが、
難を言えば「盛りだくさん」過ぎて、観る順番が判らず混乱します。
右の写真は、作業で汚れてはいますが洋風の作業着で服のボタンも留めてきちんとした身なりです。
左の写真は坑道内での作業開始前と思われ、談笑して余裕が見えます。ヘルメットもかぶっていて安全面に配慮していることもうかがえます。
大変な仕事かもしれませんが、劣悪な労働環境ではないことの証拠ですね。
強制労働にそんな好待遇はしませんよね。
でも、この展示はやばいですね。
昭和25年の動乱で日本に逃げてきただけの人たちには関係ないですけどね。
金属シリコンと半導体材料のシリコンウェハーの展示。
この辺は三菱の宣伝ですね。
大判小判がざっくざく・・・
大判は思ってたより大きかったです。
小判は赤みがかっていて、品質が悪そうというか金の含有量が少なそう。
大判より小判のほうが新しいので貨幣改鋳後のものかもしれません。
坑道内の断面模型ですが、アリの巣っぽいです。
つづく...