世界有数のお金持ち、発展途上国の人たち、もちろん一般庶民の私たち。
生活水準はまったく不平等だけれども、時間だけは平等に流れている!
とか思ってたりしませんか?
時間も平等ではない
文明の発展とともに変わってきたのは、モノの価値(貨幣経済)だけなのか?
違いますよね?
日本でも、近代と現代では生活が大きく違います。
江戸時代や明治の頃であれば
女性は朝早く起き、竈(かまど)に火を熾(おこ)して食事の支度をし、昼間はホウキと雑巾で掃除、洗い物や洗濯をするために川や井戸に向かい、夜は遅くまで裁縫や織物。
朝から晩まで家事に忙殺され続けていました。
それが今では、
ご飯はタイマーで炊き上がり、おかずは前夜の仕込みをレンチンで適温に。
洗濯機には乾燥機能もつき、帰宅後にたためばOK。
食後の片付けは食器洗浄機に任せ、留守中にル△バが走り回る。
主婦が多忙なのは否定しませんし、あくまで極論としてですが江戸時代よりは楽になっているはず。
要するに、お金を払った家電で掃除や洗濯にかかっていた時間を買っているのです。
これで時間を作って宝塚歌劇も観にいけますね^^
小学生くらいの子供にしても、昔は労働力として駆り出されていたものが、
生産性の向上によって余裕が生まれ、学校に通ったり遊んだりできるようになりました。
日本の江戸時代とまったく同じとは言いませんが、現代でも途上国の農村部では似たような状況でしょう。
ならば、個人が使える自由な時間の価値は、昔と今、先進国と途上国で同じでしょうかね?
個人が自由に使える時間をどれだけ手に入れられるかが人生を左右する。
だとすれば時間をたくさん持っている(使える)人を本当の「勝ち組」と呼ぶのではないでしょうか。
企業はなぜM&Aをするのか
少し前の日本経済新聞によりますと、今年上半期の日本企業による海外企業へのM&Aの金額は約12兆円で過去最高水準だそうです。
ではなぜ、企業は他の企業を買収したり合併したりするのでしょう?
何かの事業を興したい。そのための会社を立ち上げたい、とします。
構想を説明してスタッフを募集し、目論見を提示して資金を集め、会社を作って事業を開始し、社員を教育し、顧客を開拓して信用を構築していく。
それぞれの段階が、途方もない時間とエネルギーを必要とする問題ばかりです。
事業を軌道に乗せ、全国規模、世界規模にするために掛かる期間はどれだけ必要でしょう?
ライバルが迫っている!時間が惜しい!
それならば!
同じ業種、あるいは近しい業種の企業を買ってしまいましょう。
買われる企業がこれまで何年、何十年と積み上げてきた信用という時間を金銭で購入することができるのです。
M&Aの本質は事業規模を買うのではなく、時間を買えることにあります。
新しい会社を興して育てる時間、対抗する企業の規模まで大きくする時間、自社が持っていない技術やノウハウを習得する時間、顧客や市場に認知され開拓し信用してもらう時間。
それらは一朝一夕で築けるものでなく、何年、十何年、何十年という膨大な時間が必要になります。
買収先の価格には財産資産や特許価値だけでなく、同じものを手に入れるために必要だと思われる時間(のれん代などと言います)が必ず含まれています。
個人が使える時間は有限である
初っ端に「時間は平等でない」と言いながらも、時間は世界に等しく流れています。
等しくないのは、光速に近い速度で飛んでいる宇宙船の中にいる人と、ブラックホールに落ちていく人くらいですかね?
人生五十年! まぁ元気に動き回れる状態で考えて七十年としましょうか。
それでも下天のうちを比べれば夢幻(ゆめまぼろし)の差でしかありません。
たいていの人は20歳前後で働きはじめ、60歳定年まで約40年間を労働に当てます。
9to5
朝9時から午後5時まで?
そんなホワイトな企業がそこらに転がってますか?
朝は7時台から出社して、夜は20時を回るのが普通。下手をすれば22時、いゃ終電? 片道の通勤時間は1時間以上なのに?
実質ブラックなのに言い出せない会社ばかりじゃないですかねぇ。
生産性って何だっけ? といつも思います。
働き方というのは仕事によって変わってきます。
判りやすいのは職人・自営業でしょうか。
自宅=ほぼ仕事場であり、すべての思考(作業)時間を仕事につぎ込んで成果を出せればよい。
家族もそれをそばで見てその結果物でご飯を食べているのだから、お父さんに尊敬こそあれ軽蔑なんてありえない。
対してサラリーマンはどうでしょう。
通勤電車に詰め込まれ、上司の顔色をうかがい、ノルマをこなして給料を得ます。
しかし努力の過程を家族は見ていないために得てして家族からは軽んじられ、理解がない場合は「湧いて出た給料を運ぶだけ」と思われてませんか。
勤務時間内に自分の時間を主張できようはずもなく、状況によっては無為に時間を浪費することも多々あります。
企業内で役席や役員に登った人でさえ、家族から理解されているとは言い難く...。
ただでさえ限られている自分の時間なのに、必要以上に会社に忠誠を求められてどんどん使える時間が減っていく。
雇用契約上の責任は果たした、と帰宅を言い出せば「みんな頑張っているのに帰るというのか?」と上司から言われ。
え? 私って使えない社員ですか?
デキない会社員の私は考えます。
「デキる人ってなんだろう?」
移動にかかる時間
トヨタの生産性は7つのムダを省くことにあるそうです。
その7つのうちの一つは「移動(運搬)」です。
移動の時間はムダである
移動させることそのものには生産性がありません。
物体を需要がある場所に移動させることで価値は発生しますが、移動させたからと言って性能が上がるとか量が増えるといった付加価値は付かないからです。
会議だとしても、伝達することだけならメールや、顔を見たいならテレビ会議で済みます。
単に打ち合わせのためだけに東京から九州までなら数時間、地球の裏側までなら10数時間をかけて移動することがムダなわけです。
その場に行くことに価値がある移動の場合は、この限りではありませんけれど。
「じゃぁ旅行するなってこと?」
いぇ旅行も移動時間は短いほうが良いというだけです。
東京からハワイまで、飛行機と船のどちらを使います?
あこがれのハワイ航路で? う~ん渋い!w
値段が同じなら、あるいは少し高くても飛行機を使いませんか?
時間を買うのはそういうことだと思います。
※ただしクルーズ船のような船旅は、楽しむ時間を購入しているわけで移動時間を買っているのではありません。
空港での時間
先日、空港でこういう体験をしました。
私の場合は帰国後の清算手続きでしたが列に並ばずに手続きを済ますことができ、手続きの結果はラウンジ、最終的には帰阪搭乗のゲートまで持ってきていただけるというありがたさでした。
では普通に出発前であればどうだったでしょう?
急な天候不良や天変地異、機材トラブルで予定の変更を余儀なくされた客でごった返す空港で、長蛇をなす列の最後尾に並び、いつ来るともしれない順番を待つ。
振り替えられた候補は同じような状況の客で満席、空席を待つにも順番待ちで翌便、翌便、翌便、と先送り。
どれだけ時間があっても足りません。
上級会員とは何か
上のような状況で、優先的に対応してもらえる客が2種類あります。
・高価な席を購入した人
ファーストクラスやビジネスクラスなど、中距離以上の国際線であれば往復40万円~200万円くらいのシートです。
・航空会社の上級会員
その航空会社で一定基準以上の回数や距離を利用する得意顧客
最上位会員で少なくとも年間70万円以上の利用が必要。
どちらもが航空会社にとっては優良顧客(性格面は別)であり、安価な席を購入した一見客に先んじて対応してもらえます。
もちろん一見客も大事な利用客であり、失礼な接客をしていいわけではありませんが、この2種類の客のほうが優先度では勝るということです。
安いチケットでも回数多く搭乗する上級会員が優遇されるのは、
「今後も利用が見込める客」だというのも大きいと思います。
一見客は、次はライバル航空会社に行くかもしれませんし、LCCを利用するかもしれません。
しかし上級会員はすべての搭乗ではないにしろ、今後も多くの自社利用を期待できます。
だから上級会員は優遇されるのです。
・電話で待たせない
・カウンターで待たせない
・空席待ちで待たせない
・空港で待つ時間はラウンジを提供する
・搭乗の順番を待たせない
ほら、航空会社はみごとに「時間」を優遇の対価にしていますよね?
上級会員ありき、とは思いませんが、時間を無駄にしない方法・手段・立場を常に、そして安く保有する(手に入れる)ことには、お金を払ってもよいと思うのです。
そこをケチって、手遅れになったり指をくわえて見ているだけ、になったりするよりもはるかに有意義ではないでしょうか。
マイルを貯める
そういうサイトを紹介したり、勧誘するわけじゃありませんよ。
雑談ですからねw
そういうのは説明下手な私よりも詳しく、解りやすさを得意とされるブログが他にありますのでそちらを参考にされたほうがよいと思います。
特典航空券だけじゃない
まず特典航空券
マイルを貯めれば飛行機に乗れます。
「特典航空券」といって、地域やシートごとに決められたマイル数に応じて、自分の持っているマイルと航空券を交換してもらうことができます。
燃料サーチャージや税金が別にかかりますけど、席自体はタダです。
ですが、1機の飛行機の中で特典航空券で予約できる席数は限られています。
夏休みやお正月の繁忙期に、数が少ない特典航空券に群がってしまうと希望した席数を取れるとは思えません。
特典航空券のためにマイルを貯めたのは無意味だったと思うかもしれません。
それでも、マイルを貯めた方がよいと思うのです。
次に連合(提携)特典航空券
ANAやJALはそれぞれスターアライアンス、ワンワールドという世界的な航空連合に加盟しています。
自社便に空席がなくても、加盟先の便なら取れるかもしれません。
例えば日本からシンガポールへ。
ANAでなくてもシンガポール航空、タイ国際航空、エバー航空、中国国際航空などの特典枠はどうでしょう。
JALならキャセイパシフィック、マレーシア航空、中華航空(提携)などが候補にあがります。
直行便ではなくても、休みなのに席が取れないというムダは避けることができます。
それでも航空券がとれない時は
そしてANAやJALであればマイルを1.5~1.7倍で代金として支払うことが可能です。
4万マイルあれば、現金を出さずに6万円くらいの航空券や旅行パッケージを購入することができるのです。
特典航空券ではなく、普通に購入するのと同じ扱いですから空席がある限りは確実に席を確保することができます。
マイルを貯めるということは、
単に安く飛行機に乗れるだけではなく、選択肢を増やせることに意味があると思います。
正月休みに切符やチケットが手配できなかった・・・。
ということにならないような手段を常に複数持てるということで、これも時間をムダにしない方法ではないでしょうか。
どうやってマイルを貯めるかは他の方のブログにお任せしますが、日々の買い物や月々の引き落しをクレジットカードに集約するだけでも、毎月2000マイル前後のマイルが貯まると思いますよ。
おぉ! 2年に1度はシンガポールなどへエコノミーで往復できますね^^
高所得者は多くの時間を作る人たち
最近「働き方改革」という言葉をよく聞きます。
改革というよりも、残業をさせない(過労として訴えられない)ことが目的だよね、と思うのは私だけではないと思います。
残業を禁止された社員は、残業ありと同じ成果を出せと無茶を言われ、かつ、残業手当はカットされ。
終業後にはまっすぐ帰宅もできずフラリーマンと呼ばれ。
社会全体として、何をやっているのかよくわかりませんね(笑)
こうやって日本は衰退していくんじゃないでしょうかね。
でも、私はこうも思うのですよ。
自分(各自)が持っている時間は可能性である
と。
確実に言えるのは、残業に頼って(縛られて)いる人は飛躍的な収入増は見込めません。
東京都の最低賃金は10月1日から1時間985円です。
正規雇用社員はそれ以上あると思いますけれど、結局はどれだけ残業しても単価x時間しか収入は増えないわけです。
そしてその残業をしている間はほかの事ができないんですよ。
それならば最初から残業手当は切り捨てて、できうる限り自分の時間として活用したほうが良いと思うのです。
株式や仮想通貨への投資を考える時間にしてもいいかもしれない
資格を取る勉強をしてもいいかもしれない
小説を書いて応募してもいいでしょう。
実行した結果、損するかもしれないし失敗するかもしれない。
それでもやってみる価値はあると思うんです。
米GEの元会長 ジャック・ウェルチは言いました。
「やったことすべてが成功しなくてよい。3割うまくいけば良い」と。
ん~ うまく言えないのですが、
お金持ち(高所得者)って「どれだけ時間を作れるか」を常に考えているように思うんですよ。
誰かに会う時間、自分で現地を見る時間、余暇を楽しむ時間・・・。
最終的には時間を何に使うかを考えておられるんでしょうけど、そのためには時間を作らないといけない。
時間を作るためならお金もかける。(時間のためにお金をケチらない)
言い換えれば、デキる人々とはどれだけお得に時間が買えるかを常に考えている人である。
そういう人たちのような気がするんですね。
自由な時間を手に入れた、といって勝ち組になれるとは限りませんが、
まずは残業の呪縛から抜け出して自由な時間を作り出さないと、そこに至る階段にもたどり着けない!
と、残業しながら考える毎日!
orz