今年も残り1か月を切りました。
JGC・SFC解脱された皆さん おめでとうございます。
私も昨年SFC,今年はJGC解脱でプレミアまで行きました。
JALファーストクラスラウンジがとても嬉しかったのです。
そして多くのブログで報じられているようにJAL国内線FOP2倍キャンペーンが来年もあります。
この機に乗じて、「来年はちょっと無理してでもダイヤモンド狙ってみようかなぁ」なんて夢を見ています。
でもちょっと待ってくださいよ?
ダイヤ会員だなんて、そううまくいくんでしょうか?
そして何故、JALはここまで急ぐのでしょう?
基本、ANAにはPP加算キャンペーンはありません。
全くないわけではありませんがターゲット型の微々たるもので、大きく影響するものではありません。
それだけ、JALの姿勢が際立っています。
FOP2倍キャンペーンとは
前年にJMBクリスタル以上の搭乗実績のある会員を対象に「国内線」で「指定された1か月間」だけFOPを2倍で計算してもらえる、2016年末から始まったキャンペーンです。
JGC会員であっても、JMBクリスタルの条件を満たす実績が無ければ対象外です。
ということで完全に『現役』で搭乗する顧客を狙ってきていますね。
上級会員でいっぱいじゃん・・
国内主要路線の搭乗ゲートを見ていると
「上級会員でいっぱいだよ・・・」
と思いますが、実際どうなんでしょう?
JALグループで発行している「AGORA」
JALブランドコミュニケーションのHPによりますと、
発行部数は83万部。
機内設置やラウンジ設置もあるでしょうけど、
91%がカード会員宅へ郵送されているようです。
上級会員の数はその中に埋もれていますが、比率が知りたいですね。
対してANA
発送部数31万部
「プレミアムメンバー会員誌」とうたっていますので、ほぼこの数字が上級会員数でしょう。
もうちょっといろいろ見ていくと、既に考察されている方がいらっしゃいました。
JGC会員数(JAL)とSFC会員数(ANA)を考える - やじり鳥
いつも詳しく、わかりやすく書いていただけるんですよね。
私もこれぐらい考察力と文章力が欲しい…。
1年半前の記事で
JAL:15万人
ANA:26万人
の上級会員数と推定されています。
ただ、上級会員でもJGCやSFCを持たない人が一定数いると記事内で推測されていますので、
ANA上級会員は31万人+αと考えることもできます。
それでも約2年で26万人→31万人以上。
ここ1~2年の流れで急激に陸マイラーが増えており、SFC修行者も増えていますから当然それぞれ増えていると思いますので充分あり得ることです。
しかし、JAL上級会員数はANAの約半分。
陸マイルのブログ(=貯め方)もANAマイルの記事がほとんどですから、伸び率を単純に考えても「JALのほうが伸びている」とは思えません。
だからJALは上級会員を増やしたいのでしょう。
増やしたい… 増やしたい…
なぜ増やしたいの?
取り巻く要因
とりあえず倒産から復活したJALですが、順風満帆とはいきません。
減収減益だった
JALの2017年4月プレスリリースを見ますと、
29年3月期決算は減収減益だった
グループ連結決算は476億円の減収
特に国際線の落ち込みがひどかった
営業利益は2割近い落ち込み。
国内線も減収だったが、0.5%減におさまった。
ということは
JALの経営を下支えしていた陰の主役は修行僧ではなかったかと思います。
原油の高騰
12月の燃油サーチャージが上がりました。
おそらく、2月のサーチャージも上がります。
というのも、OPEC+非OPECが2018年末までの原油減産に合意したからです。
ヤミでどれだけ流すかは別として、表向きはしばらく下がりません。
さらに、『最終経済』と言われる戦争が始まる可能性が高まっています。
戦争(戦場)には『生産』がなく『消耗』だけなのでそう呼ばれます。
しばらくは原油が安くなるとは思えないのです。
航空会社としても燃料費の上昇はマイナス要因です。
ちょびっと料金値上げしますよ、と。
LCCの台頭
同じ区間を飛ぶなら、安いほうを選びたいのが世の常でしょう。
おそらく、企業の出張も同じではないかと思います。
知人に聞いたところ、飛行機での出張は基本LCCだと言っていました。
路線の有無にもよりますが、すでにこれだけの国内空港がLCCを発着させています。
ピーチ
関西・千歳・仙台・新潟・成田・羽田・松山・福岡・長崎・鹿児島・那覇・石垣
バニラ
成田・関西・函館・千歳・那覇・奄美大島
他にもジェットスター、スカイマーク、ソラシド、スターフライヤー、エアアジア、春秋日本など参入してくる会社・路線は目白押しです。
これらに顧客を奪われることにより、間接費用が莫大なフルサービスキャリアは経営を圧迫されています。
原油高・LCCと厳しい環境に囲まれつつ、上級会員の増殖育成を急ぐ。
それで経営は改善するんでしょうか。
上級会員になることを急がせて、JALは何を狙っているのでしょう?
その一つはこれじゃないかと思います。
顧客ロイヤルティ
『顧客ロイヤルティ』と言われるものです。
忠誠心…。 まぁ、ミツグくんですね。
顧客の満足度を向上させ、 多少は割高であっても利用を促す精神状態を作り出します。
少なくとも一度サファイアになれれば、ほとんどの人がJALカードを作ってJGC会員になります。
その後、年に1度しか搭乗しないとしても、
何も優遇されないエアラインよりも、少しでも優遇される航空会社を選びますよね。
JALもANAもですが、搭乗のたびに
「○○さま いつもご搭乗ありがとうございます」のCAさんの一言はテレうれしいですし、隣に同行者がいれば余計に鼻がピノキオになろうってものです。
しかし、それだけでしょうか?
JALは顧客満足度を上げれば経営が改善すると思っているのでしょうか?
そんなはずはない!
そんなことでは困ります!
このネタを考えるのに3日かかって、しばらくネタがないんですからっ!
恐ろしい秘密
そして私はついに考え至ったのです。
JALが上級会員を増やそうとする行動に隠された恐ろしい秘密に!
ここだけですよ?
他には言っちゃいけませんよ?
こんなバカなこと考えた私が恥ずかしいですからね?
(/ω\) イヤ~ン
マイルは借金
ポイントサイトや航空会社にとってポイントやマイルとは、言い換えれば「借金」なわけです。
ポイントサイトではそのポイントに応じた現金や代用物を支払わなければなりません。
陸マイラーが稼いだポイントに対して何とか現金を支払わずに済む方法はないだろうか?
「航空会社に押し付けてやれ」
マイルにすればポイントサイトが現金を支払わずに済みます!そうだったのか!
航空会社にしてみればマイルを持ってこられたら座席を用意する必要があります。
そのマイルをできるだけ損にならないように償還しなければなりません。
「上級会員になれば1万マイルを1万2千○オンにしてあげますよ。それでお得にお買い物できます。上級会員になるとお得ですよ」
なんと!上級会員なら1マイルを1.2円の価値にできる!
上級会員を増やすことで、
ビジネスクラスやファーストクラスの特典航空券にすれば価値が1マイル5円とか10円になるマイルを格安で負債が減らせます。
しかし、年に万マイル単位で稼ぐ陸マイラーからマイルを引き剥がす(償還)には足りない。
何かいい方法はないものか?
「そうだ! 空席の多い路線(時季)にロシアンルーレットで乗せてやればいいんだ!」
陸や空で貯めたマイルを使い、「マイレージ会員様だけですから」という甘い言葉で僻地に飛ばされる。
1日1~2往復しかない空港で時間をつぶすオアシス「ラウンジ」を使えるのは上級会員のみ。
「ラウンジを使えないのは上級会員じゃないからですよ~。使いたかったら早く上級会員になってくださいね~」
僻地に飛ばされた不満の矛先が本社に向かないようにとの卑劣な手口!
『左遷』という言葉が頭の隅をよぎるのは私だけでしょうか。
禁断症状
いゃ、それだけでは上級会員になるのを急がせる理由としては弱い。
別の何かがあるはず!
急激にサファイヤ会員やプレミア、ダイヤモンド会員への階段を駆け上らせ、上級会員としての満足度を上げた先に何があるのか?
サファイアなら搭乗が少ない平JGC会員とサービスはほぼ同じ。
真のターゲットは毎年更新されるプレミア、ダイヤモンド会員!?
最優先保安検査・最優先手荷物取り扱い・最先行での国内線予約&特典航空券取り扱い、そして世界のハブ空港でのファーストクラスラウンジ!
JALは、顧客がそんなことを得るためだけに飛行機に乗るとでも思っているのだろうか?
一度や二度ファーストクラスラウンジに入ったからといって、預入荷物に「ファーストクラス」タグが付いたからといって、サファイアやJGCを差し置いて保安検査を受けられるからといって、
私の心が簡単に折れるとでも思っているんでしょうか?
そんなもの無くたって、無くたって、
いゃぁぁぁ!奪わないでぇぇぇぇ!
orz
心理学によると人は、
「与えてもらえない不満」よりも「失う不安」のほうに圧倒的なストレスを感じるそうです。
そう、あなたが修行で経験したように、
・クラスJやプレミアムクラスに座り慣れたお尻が、
・国際線外国航空会社ビジネスクラスで味わったあの寝心地が、
・毎週のように通い詰めたあの空港の雰囲気が
来年は失われることに今すぐ耐えられますか?
それを裏付けるように年末近くになると、ダイヤやサファイアから落ちそうなサラリーマンが、自腹で但馬タッチや宮崎タッチをするために搭乗することが多いらしく。
もともとJGCを得るためだけに搭乗していた修行僧を持ち上げ、FOPを2倍与えることによって1段階引き上げ、
ワンワールド・エメラルドの恩恵を一度、簡単に与えておいて甘い汁を吸わせ、
「○○さま いつもありがとうございます」
「ファーストクラスラウンジへお進みください」
CAや地上スタッフからの、下にも置かぬ扱いに自分の身の程を忘れ始めたころ・・・。
搭乗実績の切れ目が縁の切れ目
そしてボロ切れのように捨てられ・・・。
「優しく(エメラルド待遇)されたきゃ搭乗券持ってきな!」
一見、修行僧とは無関係そうなサラリーマンが知らず知らずのうちに修行に手を染め、
「あと27レグでダイヤに戻れる…」
「残り29842FOPを効率的に稼げるルートは…」
上級会員中毒とも思える渇望感・・・。
JALの本当の狙いは、
顧客の修行僧化なのではかろうか?
修行僧と化した顧客が、毎年毎年エンドレスでダイヤ修行を繰り返し、JALに貢いでくれることを狙っている?
私はダイヤになれるのか?
ん~ 無理じゃね?
ファーストクラスラウンジは嬉しいですし、キャリーケースに「ファーストクラス」と優先タグ貼ってもらえるのもすごくうれしいのですが、
何にせよ先立つものが必要ですね。
その「先立つもの」を手当てできたとしても、さらに必要なのは時間です。
1か月間FOP2倍と言われても、1か月毎日乗れるわけでもありません。
平均すれば、ほぼFOP単価¥10くらいになるでしょう。
それでもやはり、JALの策略と判っていても、
狙えるとこまでは狙ってみたいですねぇ^^