温泉津温泉・・・
地名そのものが温泉!
数メートル先の源泉井戸から滔滔と流れ出る熱いお湯をただかけ流す、純粋な温泉。
世界遺産・石見銀山の西側海岸傍にある、その温泉津温泉に日帰りで入浴してきました。
温泉の津(港)と書いて"ゆのつ"と読む
『津』という漢字には、【港・湧き出る場所・集まる場所】という意味があり、
文字通り、【温泉が湧き出る港】を表わしています。
漁港のそばに湧き出る温泉は当時、石見銀山の仕事で集まってくる人々の憩いの場であり、またその人々を目当てに北前船が寄港したことも考えられます。
港に温泉があるなんて、何日も風呂に入れない船乗りからすれば垂涎の寄港地なのは間違いないのですから。
郷愁を誘う風景
栄えていた当時は華やかな宿場だったであろう面影も残していて、映画『男はつらいよ/寅次郎恋やつれ』ではロケ地にもなっています。
朝揚がったばかりの新鮮な魚をおかずにご飯をいただき、海の蒼と山の緑を見て過ごし、かけ流しの熱いお湯で汗を流し温まる。のどかで幸せな生活の一つではないかと思います。
今は本当に鄙びた感じになってしまっていますけれども。
温泉むすめは『温泉津 佐間』
あまり交通の便が良いとは言えず訪問するのに時間のかかる山陰ですけれども、この鄙びた温泉にも温泉むすめが居たんですねぇ。
温泉津漁港に隣接する温泉津町観光案内所『ゆうゆう館』
その中に居ました。おっとりした感じの神様ですね。
松江市に2人いる温泉むすめは観光大使としてイベントに呼ばれたようですが、温泉津はイベントに呼ぶのも(交通面で)厳しそうです。
でも地域振興ですから頑張って盛り上げていただきたいですね。
https://www.bss.jp/news/archive/202111293607.html
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日帰り温泉は2軒
温泉津温泉には日帰り温泉が2軒あります。
『薬師湯』さんと
『泉薬湯』さん
薬師湯さんの斜め前に泉薬湯さんがあります。
どちらも100%天然かけ流し。
時間があるなら両方入りたかったのですが、今回は泉薬湯さんに入ってきました。
タヌキが大事
掘削ではなく自然湧出の温泉なので、実際のところいつごろ湧いたのかはわからないようですが、1300年くらい前には認知されていたとありますね。
湯治として利用され始めたのが1100くらい前。西暦930年代のようです。
旅のお坊さんが、湧き出る温泉で傷を癒すタヌキを見て「この温泉は湯治に向いている」と伝え広めたらしいです。
というわけで!
泉薬湯さんの玄関庇の上には、『タヌキ』が乗っているんですなぁ・・・。
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泉薬湯さんの向かい(薬師湯さんの隣)には飲泉場もあったのですが、
今は止めてあるそうです。
ぬるい湯が熱いんだが?
脱衣場にはボックスが10個。
ボックスの右を見てください。
常連さんは洗面用具を置いているんですね・・・。
浴室内部は撮影していないので、下の写真2枚は公式HPからお借りしました。
お湯の蛇口なんてないんですよ。
只々、何の調整もされていないお湯がそのまま流れてくるだけ。
浴槽は3つあって、それぞれ2~3人浸かれるくらいの大きさです。
熱い湯、ぬるい湯、すごくぬるい湯となっていますが、
すごくぬるい湯が普通のお風呂の温度ですね。
温泉の成分が浴槽の縁にこびりついて固まってしまっています。
熱い湯には温度計が設置してありますが、今回46℃。
普通に熱湯甲子園ができますよ?
ぬるい湯のほうも水を入れているわけではなく、吐き出し口から遠いというだけでそんなに下がってないです。
ぬるい湯の浴槽がとても熱い。
熱い湯のほうには「2分以上は入らないように」との注意書きがありますが、2分も入っていられない。全身真っ赤になりました。
良いお湯でした。
というか、熱かったです・・・。