子供の頃、科学が発達した世界を夢見たことはありませんか?
コンピュータや人工知能が社会に浸透し、仕事や生活を補助してくれる。
困ったときは「助けて!ドラ○も~ん!」と呼べば、"テッテレ~"とか言いながら不思議な道具で解決してくれる。
夢は破れました。そんな夢が叶うことはありません。
いいえ、悪夢が始まったのです。
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武漢肺炎が蔓延し、世界各国が国境を封鎖する『鎖国状態』に入りました。
国内でも、企業内での感染を防ぐために時差出勤やテレワークを推奨しています。
今回の武漢肺炎で、こう考える企業もどんどん増えてくるでしょう。
「仕事が無いのに給料を払い続けたくないから人を減らそう」
さらにこう考える経営者も。
「人的要因は不確実だから、人に頼らないようにしよう」
「そうだ、AIに任せればいいじゃん!」
コンピュータやロボット、AIによって今後はさらに就職難が加速していくのです。
AIは"やらかす"
今後はAIがさらに進化し、AIに任せておけばいろいろとやってくれる。
AIがなんでもやってくれる。
AIが、AIが、AIが・・・。
そんなにAIってすごいのかな?
未来の二つの顔
J.P.ホーガンの「未来の二つの顔」という小説をご存知でしょうか。
近未来で、進歩したAIが人類の生活を支えるのですが、
目的に対して、人類が考える過程とAIが考える過程、そして結果がずれていきます。
私はこの話を漫画で読んだのですが、ほぼ原作に忠実に描いてあって先に小説を読むより入りやすいと思います。
漫画版の作者は、「星野之宣」
なんと、あの【大英博物館】で特別展を開催されたこともある漫画家です。
「日本の漫画家が、イギリスの大英博物館で特集された」
もう、"たかがサブカル"と小ばかにすることなんてできなさそうです。
※漫画のキャラクターである「宗像教授」がテーマです。
猫のノミを完全除去する方法
さて、前述の小説の中で、
「AIに猫のノミを駆除する方法を考えさせる」という話が出てきます。
課題を与えられたAIは最適解を算出しました。
無駄なく、効率的に、目的を達成できる方法です。
AIの最適解は「猫を焼却炉に放り込む」
猫を袋に入れた山寺の和尚さんもビックリです。
確かにノミはきれいさっぱり駆除されます。
ネズミを殲滅するために「ちきゅう破壊爆弾」をポケットから取り出した、どこぞのネコ型ロボットを思い起こします。
ヤツらの根っこは同じらしいです。
取り締まりに情けは無用
加減を知らないAIですが今後、街路にカメラが設置されていけば、現在の画像認識の精度でも十分役立つ分野があります。
それが交通取り締まり。
すでに中国では(別の方向に)実用化されています。
実際、すべての交差点や道路で警察官が取り締まりを行うには無理があります。
交通違反の判断はカメラを経由してAIに任せ、違反を確認したら警察官が出動するようにすれば、継続的な違反を繰り返す悪質運転者を排除することができ、
悪質でないにしろ、居眠り運転などでの事故を減らすことができると考えられます。
なにより、AIには感情がないため文字通り、”機械のような″正確さで違反を見つけてくれます。
ピピピ~~~!!
「制限速度を9キロオーバーしました」
「一時停止時間が0.2秒不足しています」
「停止線から2センチ突出しています」
重箱の隅をつつくような正確さで。
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ロボット以下の人間
2019年5月半ば、泊数を稼ぐために宿泊していたホテルで、私は某テレビ番組を観ていました。
それは驚異的に進化をし続けるAI(ロボット)の実用化を追う番組でした。
心、ここにあらざれば
番組内においてAI(ロボット)との比較で取材を受けていたのは,現場で働く人々でした。
・ホテルの客室担当@アメリカ
宿泊客のルームサービスなどの注文を部屋へ届けるロボットが好評で、継続雇用の危機に直面する従業員は街中でデモを繰り返します。
今回は経営側が折れ、雇用契約が更新されましたが、次回の契約更新のときはさらに進化したAIと比較されるでしょう。
・ショッピングモール清掃員@日本
5人分の仕事を一晩中、休みなく行う清掃ロボット。
人が清掃機を動かすのではなく、清掃機が自立して動き回ります。
ビル清掃の仕事は、高齢者が収入を補うために行っていることが多く、1台導入することで彼ら数人が仕事を失うことになります。
人間側の強みとして上の2例で訴えていたのは、『人との温かい交流』『心を込めて』などでしたが、経営側は『効率』『単価』『結果』『客のマイナス評価』しか考えていないなぁということが伝わってきます。
『心』の入る余地が少ないのです。
ロボット(AI)が彼ら現場労働者たちから仕事を奪い、収入を奪って喰うや喰わずの生活を強いる中にあっても、その収益を分配される側は右肩上がりの収益性を期待し要求します。
貧富の格差は拡大することはあっても縮小することはありません。
労働力でAIに勝てる人物像
その番組の中で、ソフトバンクの孫正義氏は
「AIは人件費より安く、ミスもなく、ストライキもしない」
と言っておられました。
おぉ!素晴らしいヒントがありました。
ならば、こんな人材ならAIに勝てます、絶対に!
・ミスをしない(ミスしたらクビ)
・AIよりも安い人件費
・どんな扱いでも反抗しない
これに見合う人物像というと、
三日で使い潰される奴隷以外に思いつかないのが難点ですかね...。
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AIに課題を与えない
熟練技術者も安泰とは言えませんでした。
ICチップ上の傷を顕微鏡で発見し、その傷の状態からどの工程のどんな原因で付いた傷なのか推測し改善していく。
これまではすべての工程を熟知している技術者だけが出来た仕事だったのに、AIができるようになってしまい、その役割を交代してしまいました。
AI(開発チーム)は、課題に直面するとその課題をあらゆる方向から分析し、解決していきます。
与えられた課題をどんどんクリアしていく。
課題を与えることがAI進化の源泉であることがわかります。
ロボットに何もさせないことが人間有利につながりますが、時代はそれを許しません。
ロボットに何もさせない...
あぁ、どこぞのネコ型ロボットに、座布団を出してお茶をすすめている姿が脳裏に浮かんでしまいました。
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今のAIはまだ怖くない
結局のところ、AIはただのプログラムなんですよね。
条件分岐が細かいだけ
『こういうときはこうする』
たったこれだけのことを、条件(パラメータ)を変えて、高速に、並列に、正確に計算して、作業を進めていきます。
そして一度判断した結果を、次の判断の材料として蓄積していく。
それらは1秒間に何万回や何百万回といったスピードで計算していきますから人間が勝つのは、それこそ算盤(そろばん)の達人や、暗算の世界チャンピオンでも無理ではないでしょうか。
ただ、今のAIがわかりやすいのは、どんな計算や命令を実行するとしてもそれは『目的』があるからです。
忠実に、『目的』に向かって仕事をしてくれます。
ロボット三原則を守っている間はAIは怖くないと考えていますが、どうでしょう?
怖いのは3世代目
『三代目は身上を潰す』という言葉があります。
初代は、並々ならない努力で事業(起業・建国)を成し遂げます。
二代目は、その背中を見て(手伝って)きましたから堅実に物事を進めます。
裕福に育った三代目は、放蕩三昧で家業を潰すという意味です。
中国でも『富三代』と言えば『大富豪(権力者)のドラ息子』を指し、実際にやりたい放題の悪行を重ねているドラ息子たちの姿がネット上に晒されています。
言うことを聴かないドラ息子(娘)。
もし、手塩にかけて蝶よ華よと大切に育ててきたウチのAI『愛ちゃん(仮称・三世代目)』が富三代のようにワガママになってしまったら?
ライフラインや国防を『愛ちゃん』に任せてしまったら?
・畑にスプリンクラーで水を撒いて
→ そんな気分になれないの~。
・電力量の細かいコントロールして
→ え~、めんどい。発電所止めちゃえ!
・羽田上空周辺の混雑を緩和して
→ よーし!ミサイル撃っちゃうぞ~。
製作者(権力者)にも予測のつかない行動を執るAI。
目的を忘れるAIを、製作してしまいそうな人類が怖いですね。
てか、絶対誰か作るでしょ?(笑)
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とは言え、AI時代は確実にやってきます。
単純労働だけでなく、従来は複雑すぎて機械にはできないと思われていた仕事にも遅かれ早かれ進出してくるでしょう。
AI時代にあらがう!
この流れに逆らうことはできませんが、少しなら抵抗することができます。
そう、”抗(あらが)う”のです。
株式を買うのだ!
企業はロボットを導入して人件費を減らします。
何故でしょう?
そう、人件費をコストと考えているからですね。
コストを減らして稼いだお金を企業はどこに分配するかと言えば、株主なわけで。
社員の給料を減らしても配当金は減らさない。
口うるさい株主が居ればいるほど配当金は減りません。
我々労働者階級が企業にできる最大の抵抗は、株式を購入することではないでしょうか。
まぁ今回の武漢肺炎(新型コロナ)のように暴落したり配当金が減ったりすることはありますが、長期的に見れば有効だと思います。
情報を発信しよう!
漫画を読む人、小説を読む人、新聞を読む人、笹を食べるパンダ、テレビを観る人、動画を視聴する人...。
人の脳はとにかく情報(刺激)を欲しがります。
その情報を創り出せるのは、いまのところ人間にしかできません。
それは"与えられた情報だけを処理する"現在のコンピュータシステムには無いものです。
アマゾンにしろ、グーグルにしろ、検索や購入履歴などから類推し個人の嗜好ごとに合わせた記事や商品をチョイスすることはできてもAI自身がそれらを作成することはできません。
いずれはAI自身が完璧な文章を作成できるようになるとは思いますが、ツイッター、インスタグラム、ブログ、コラムetc...、発信できるのは人間だけです。
AIが進化する前の今が、情報発信のラストチャンスというか、タイミングじゃないかと思います。
さぁ レジスタンスだ!
万策尽きた! もうダメだ! 何をやっても上手くいかない。
AIにできない仕事を探して四苦八苦したけど、すべて追い越されてしまった。
あとは単純労働力としてチャッ○リンのようにネジを締め続けるか、路上生活で空き缶を拾うしか生きる術がない。
そう思ったあなた。
それでは人間のプライドも、未来の夢も希望も無いではありませんか。
そんな希望のない社会からAIという敵を取り除こうとは思いませんか?
そう、レジスタンスを組織するのです。
頑張って、近未来から人型のシュワちゃんが送り込まれるほどの組織を作り上げましょう。
あれ? でも組織運営には財力、知識、福利厚生などが必要ですね?
財務諸表も読めるようにならないといけません。
末端の構成員(戦闘員とも言う)の心のケアも必要です。
目論見書を作成して、出資者も募らなければ!
一人じゃ手が足りないよぉ! 助けて、ドラ○も~ん!
手が回らないからロボットを使うしかありません。
え? 人間のプライド? それって美味しいの?
あなたは仕事を辞め、貯蓄をもとに自室にこもって、組織を作り、運営する方法を勉強しました。
中小企業診断士や会計の資格を取り、空手の通信教育を受け、組織発足の準備に3年を費やし!
ここからが本当の第一歩!
家を出て、構成員の勧誘を開始します。
街角で、道行く人々に声をかけます。
「世界を変えませんか」
「一緒に未来を明るくしましょう」
「将来に希望が欲しくありませんか」
「人間の幸福を追い求めたいとは思いませんか」
言葉を尽くし、一人一人に、追いすがって聖実に語り掛けますがなかなか聞いてはもらえません。
途方に暮れていると、先ほど声をかけた女性が一人、こちらに真っ直ぐ歩いてきます。
おぉ!
やはり、500メートルも追いすがりながら私の熱意を説いた甲斐があった!
その女性は私の前に立ち、両眼に決意を宿らせ口を開きました。
「おまわりさん この人です!」